スマートメーターとは?工事費は無料だが、コストは電気料金に上乗せ。

電力自由化によって消費者が電気会社を自由に選べる時代が来ました。それにともない、国と電力会社はこれまでのシステムを一新し、スマートメーターを使った電力管理ネットワークの構築を進めています。今後、新電力の利用の有無に関わらず、スマートメーターの設置拡大が進む予定です。

テレビや雑誌などで頻繁に取り上げられる電力自由化ですが、専門用語や聞きなれない名称が多く、何やらよくわからなくて不安だという方も多いでしょう。特にスマートメーターは新電力を利用する際には必ず設置されますし、賃貸などでは大家さんや管理会社が切り替えをする場合もあります。

スマートメーターとは何なのか、工事費や立ち合いは必要なのか、メリット・デメリットを解説します。

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スマートメーターとは

smartmeter
イラスト参照

スマートメーターとは、電力計量器のことです。「スマート」という名のとおり、これまでの器械よりも高度な機能とシステムが組み込まれています。つまり、これまでアナログであったメーターのIT化というわけです。

これまでは電力使用量を測るために、検針員が毎月メーターを確認して回っていたのを、スマートメーターでは通信システムを利用して自動的にデータを管理センターに送ることができます。電力会社にとっては、検針員を雇う必要がなくなるので、コスト削減になります。

スマートメーターの導入によって、消費者には電力使用状況が公開され、web上でリアルタイムで簡単に確認できるようになります。企業や家庭の電気使用状況が「見える化」されることによって、節電意識の向上や節電計画がしやすくなります。

  • スマートメーター取り換え費用は無料
  • 1度付け替えれば再取り換えは不要
  • 大家さん・管理会社の許可不要
  • 工事の立ち合い不要
  • 工事による停電の心配はなし

スマートメーター設置工事で停電しない?

スマートメーターの設置工事によって、停電する心配はありません。ただし、設置工事中は、電気の使用を測る機会が一時的に取り外されるので、工事期間の電気料金は計測されなくなります。電気料金が下がるので、メリットともいえるかもしれません(数十円程度ですが・・・)。

スマートメーターを設置できない住宅というのも、ありません。従来のメーターが設置してある住宅であれば、取り換えは可能なので、スマートメーター設置のために大がかりな工事が必要となることもありません。もちろん工事によって壁に傷がつくといったことはありませんし、大きな工事音がするということもありません。1時間もしないうちに工事は完了します。

スマートメーター設置費用はいくら?立ち合いは必要?

新電力の切り替えの際にはスマートメーターの設置工事が必須となっています。そこで心配になるのが、スマートメーターの工事にいくらかかるのか、立ち合いなどは面倒と感じる人もいるでしょう。

でも、大丈夫です。スマートメーターの設置費用は一切かかりません。

また、スマートメーター設置にあたり、立ち合いなどは必要ありません。

賃貸に場合も、大家さんや管理会社へ工事の許可を得る必要はありません。電力自由化にあたりスマートメーターの導入については既に通知がされているため、大家さんも了解済みです。国と電力会社が進めるプロジェクトなので、拒否することもできません。

電力会社も敷地内に勝手に立ち入ることはできないので、設置工事にあたり断りの連絡と、工事完了を電話で知らせることになっています。とはいえ、その際に家にいる必要はありません。ただし、オートロックのあるマンションなどでは、メーターのある敷地内に入れないので、ロック解除をお願いされる場合もあります。どうしても用事があるという場合は、マンションの管理会社に相談すれば、代わりに対応してくれます。

また、スマートメーターは全国で統一されています。一度設置すれば、電力会社を変えても、工事がまた必要になるということはありません。

スマートメーターは本当にタダなの?

全国にメーターは7700万台あると言われており、スマートメーターの切り替えだけでも非常に大きなプロジェクトです。中部電力(参考資料)によると、スマートメーターの原価は約1万円です。7700万個のスマートメーターを設置するのに、7700億円という費用がかかります。

そしてその費用は電気料金に上乗せされており、消費者である私たちが負担することにもなっています。スマートメーターの工事費用が請求されることはありませんが、実際には電気料金として支払っていることになります。

検針員のコスト削減によって将来的には黒字化するということですが、スマートメーターの管理は必要ですし、最新機器への取り換えを数年ごとに行うでしょうから、消費者にとって安くなるのかは疑問です。

スマートメーターのデメリットは?海外では取り外しの動きも

アメリカでは一足先にスマートメーターの導入が開始されており、いくつかの問題も浮かび上がっています。全ての問題が日本でも起こるとは言えませんが、自分たちにも起こり得る可能性として知っておくことは重要です。

個人情報流出のリスク

まず、スマートメーターが自動的にデータを送信するということは、プライバシーの侵害になるという訴えが上がっています。スマートメーターのセキュリティ面での不安も多く、ハッキングや個人情報の流出にも繋がると懸念されています。

ただ、スマートメーターに限らず、IT機器には常にこの問題は付きまとうので、仕方のないことかもしれません。僕は以前IT企業に勤めていましたが、会員情報の氏名や住所はもちろん、ログインIDやパスワード、クレジットカード情報なども参照することができました。インターネット上でデータを入力するということは、管理会社の人間がそれを見ることができるということになります。もし内部の人間が悪用しようと思えば、簡単にできてしまいます。

もちろん「仕方のないこと」で済ませるのは良くありません。プライバシー保護を訴えることで、企業はセキュリティの強化に力を入れる様に動かすことができ、結果的に自分たちの個人情報を守ることになります。

スマートメーターから発火?

アメリカでは、スマートメーターからの発火が原因で火災が発生するという事件が数件報告されています。このため、数万個のスマートメーターがリコールされるという事態も起こっています。

日本では独自のスマートメーターを使用しているので、すぐさま自宅のスマートメーターの機種を確認する必要はありませんが、電子機器である以上、発火する可能性は否定できません。

アメリカでは砂漠地帯などの極度に乾燥する地域もあり、発火リスクが高いという事情もあります。日本でも冬場には全国的に乾燥しやすくなり、発火のリスクは怖いです。

ただ、日本の電子メーカーの技術の高さを考えれば、大騒ぎするような問題ではないでしょう。冷蔵庫も24時間動いていますし、常に電灯をつけているお店なども多くありますが、そう頻繁に発火することはありません。

電磁波の人体への影響

スマートメーターは電波でデータを送信する機材のため、少なからず電磁波を発生しています。常に稼働しているスマートメーターが、住民の人体へ悪い影響があるのではないかという懸念がされています。

日本政府は、スマートメーターの規格を設定しており「人体に影響の無い程度の電磁波」と認定された機材のみ、認可が下りる仕組みとなっています。

政府の言うことなんて信じられない、という人もいますが、一般的には国の基準は正しいとされます。もし国の基準を認めなければ、医者の免許も信用できなくなり治療をうけられない、国の定めた基準で作られた薬も飲めないということになります。

スマートメーターが発する電磁波がまったく体に影響がないとは言えませんが、健康には問題がでない微量の電磁波しかでないので大丈夫です。電磁波の強さで言えば、電子レンジの方が圧倒的に強い電磁波を出しています。

スマートメーターの今後・新しいサービス

スマートメーターは単に自動的に電力データを送るという機械ではありません。スマートメーターを利用した様々なサービスや可能性が期待されています。

まず、電気使用量が見える化・共有されることによって、家庭や企業での節電がしやすくなります。電気使用量のピークに近づいた場合は、空調を自動的に調整する家電なども考案されており、スマートメーターを活用した新しい電子製品が登場しそうです。

また、スマートメーターの見守りシステムも近いうちに導入される予定です。高齢者の単身世帯などで、急病などに気づいてもらえなかったり、亡くなってしまうという問題があり、少子高齢化の進み日本社会では大きな課題となっています。常に電気使用状況をデータ送信するスマートメーターの特性を生かして、電気を使っていない=異変と認知する見守りシステムに期待が高まっています。

電力自由化によって、新しい電気プランが注目される傍ら、副産物として様々な発明や新しいサービスがでてきています。

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