住宅ローンとは?失敗しない住宅ローンの組み方

マイホームは人生最大の買い物です。3LDKの分譲マンションの価格は3000万円以上、新築一戸建てなら土地代も含めて4000万円~6000万円以上します。それを全てポンっと現金で支払えるという人はほとんどいないでしょう。多くの人は、住宅ローンを利用してマイホームを買うことになります。

何千万円という大きな金額の住宅ローンは、借り方次第で人生が変わると言ってもよいです。例えば、3000万円のローンを消費税8%で借りた場合と、10%に増税してから借りた場合を比較すると、60万円も差ができます。中古車が1台買えてしまいますね。単に借りたタイミングが違うだけで、これだけ大きな差がでるのです。

住宅ローンは様々な銀行がサービスを持っていますが、それぞれのプランで金利が違いますし、保険料や手数料なども大きく変わってきます。住宅ローンの組み方次第では、総返済額が200万円、300万円と違ってくることはザラです。

また、間違った住宅ローンの組み方をしてしまうと、借金を借金で返す「ローン地獄」に陥ってしまう可能性もあります。数十年という長い返済期間中には、転職や病気、事故などで一時的に収入が減ってしまうこともありえます。十数万円の住宅ローンは家計に重くのしかかり、返済の滞納をしてしまったり、最悪の場合、マイホームの売却・破産となります。

住宅金融支援機構の広報誌によると、3ヶ月以上の住宅ローン返済の滞納のある世帯は約10万件あり、住宅ローンを組んでいる人のうちの約0.9%という統計があります。つまり、住宅ローンを組んでいる人の100人に1人が、住宅ローンの返済ができないほど生活に苦しんでいるということになります。この数字をみれば決して他人事ではないと分かります。

幸せな将来をつかむためにも、上手に住宅ローンを組みましょう。

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住宅ローンの種類

ひとことに住宅ローンと言っても、日本中に無数のサービスがあります。どの銀行で借りるのか?どんなプランにするのか?返済方法はどうするのか?など、住宅ローンを借りるために決めることは沢山あります。

住宅ローン融資元
公的融資 都道府県や市町村など、公的な機関の融資。
民間銀行 都市銀行、信託銀行、地方銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、JA(農協)、ネット銀行など。
フラット35 住宅金融支援機構と民間銀行が提携してサービスする住宅ローン。
住宅ローンの種類
通常ローン 一般的な住宅ローンです。勤続年数や年収などの審査を経て、ローンを借ります。信用金庫やJAでは会員であること等の条件もあり。
フラット35 ローン破産者を減らすために、リスクの低い固定金利を借りやすくするという国の政策をもとに作られた住宅ローン。~35年の長期固定金利が安い。
提携ローン 建築会社や不動産会社と提携する、銀行や保険会社等の住宅ローン。紹介割引が効くので一般の住宅ローンより安い。
プロパーローン 通常住宅ローンは銀行と保証会社が審査をするが、プロパーローンは銀行自身が審査を実施。審査条件を下げることができるが、金利が高くなりがち。
財形貯蓄ローン 財形貯蓄を利用する公務員や会社員が利用できる。財形貯蓄による信頼の積み立てでローンが組みやすく、給付金制度などを利用できる。ただし、すべての企業で制度があるわけではない。

十数年前までは、いつも利用している銀行か、不動産屋に勧められた提携先のローンを組む、というのが一般的でした。長くお世話になっている銀行なら安心ですし、多少の優遇も受けられるというメリットはありますが、他の銀行プランを知らないというのは非常に危険です。金利2.0%のところを特別に1.5%にしますよ、と言われたら飛びつきたくなりますが、別の銀行ではさらに安く1.0%で借りられるかもしれません。特に、付き合いですすめられるJAや提携ローンなどは、営業マンの勧誘が強く断り辛く、なし崩しに契約してしまうというケースも多いです。

本や雑誌などからしか情報が得られなかった昔なら、これは仕方のないことだったのかもしれません。しかし、現在ではインターネットという便利なツールがあり、簡単に情報が手に入るようになりました。A銀行とB銀行のプランを比較というのも数分で調べることができます。買い物をする前にまずはネットで価格をチェックするという人もおおいでしょう。

今となってはインターネットで買えないものは無いと言ってもよく、イベント予約や飛行機のチケット、旅行の予約などはすべてインターネットで申し込むのがあたりまえ、結婚式までネットで「買える」時代です。インターネットの利点は手軽さや利便性に加えて、なにより安いということです。

最近では住宅ローンもインターネットで申し込みが一般的になってきており、インターネットのみで受け付けている「ネット銀行」もあります。店舗をもたず、申し込みもシステム行ってくれるので人件費がかからないため、ネット銀行は非常に安く住宅ローンが借りられるということで注目されています。同じ銀行でも銀行窓口で申し込んだ場合と、ネット経由で申し込んだ場合では、金利が1%~2%も違ってきます。

数年前までは、ネット銀行なんて得体のしれないところで借りるのは怖いという人も多かったのですが、現在ではインターネットで情報も手に入りやすくなったこともあり知名度も上がっており、多くの人がネット銀行で住宅ローンを借りています。また、「住信SBIネット銀行」というネット銀行がありますが、実は全く新しいベンチャー企業というわけではなく、住友グループの会社です。名前が違うだけで、サービスや信頼性は大手銀行と違いはありません。

変動金利・固定金利

住宅ローンの借り入れ方法は「変動金利」「固定金利」の2つに分かれます。

変動金利は、金利が低い代わりに、一定期間ごとに金利の更新が行われます。そのため、もしも金利が上がってしまうと、返済額が増えるというリスクがあります。安い金利で短期間に返してしまうという人にはおすすめのプランです。

固定金利は、最初に借り入れた金利がずっと変わらないプランです。返済額が一定なので、将来の計画もしやすくなります。ただし、変動金利と比較して金利が1%~2%高いというデメリットもあります。

住宅ローンの借り入れ条件

融資条件
目的 契約者が実際に住むこと。2件目以降のセカンドハウスは、通常ローンは利用できない。
限度額 物件価格の9割まで。4000万円の物件の場合、3600万円まで。10割融資の場合、金利が高くなる。
保証 保証会社への加入が条件。保証料として金利に+0.2%追加。ネット銀行では無料の場合が多い。
団信 団体信用生命保険の加入が条件。団信費用は金利+0.3%追加。ネット銀行では無料の場合が多い。フラット35では不要。
火災保険 火災保険・地震保険の加入が条件。一般的に、生命保険などと一緒に加入。

お客様は神様ですが、お金を借してもらうという立場でもあります。住宅ローンは商品ではありますが、だれしもが利用できるというわけではありません。住宅ローンの借り入れにはいくつかの条件があり、審査に通過しなければお金を借りることはできません。

雇用形態

職の安定性が評価されます。リストラのない公務員や、税理士などの専門職は信用性が高いです。上場企業や知名度の高い企業ほど信用性は高く、中小企業は安定性の評価が低くなります。

また、派遣・契約社員は、正社員よりも信頼性が低く見られ、自営業者は経営状況に入念な審査があります。これらは、決して年収額が高ければ良いというわけではありません。住宅ローンで最も重要視されるのは、継続して安定的に返済できる能力です。

公務員>正社員>派遣・契約社員>自営業>パート・アルバイト

勤続年数

勤続年数3年以上。派遣、出向、契約社員は審査でやや不利になります。住宅ローンの借り入れ前の転職はおすすめしません。ただし、キャリアアップや年収が上がったなどの実績があれば、プラスにはたらく場合もあります。

住宅ローンを借りてからであれば、転職をしても途中から条件が変わるということはありません。

年収

融資限度額
300万円以下 25%以内
400万円以下 30%以内
700万円以下 35%以内
700万円以上 40%以内

住宅ローンの借入額は年収比25%程度が目安です。月10万円の返済なら年収500万円ほど欲しいですね。自営業の場合、過去3年の収支が審査対象。

上の図では最高40%までの融資は受けられるとしていますが、借入額が多くなれば返済負担も増えるので、リスクは高まります。また、車のローンや奨学金などを借りている場合は、その返済額も含まれますので、なかなか審査が通らないということもあります。

信用情報

他のローンを組んでいる場合、審査が厳しくなります。たくさん借金をしているということは、信用性が低くなってしまうのは仕方のないことです。

頭金を増やして借入額を減らしたり、金利が高くなったりといった不利な条件になることもあります。

また、過去の支払い履歴も調査され、滞納機関などがあると審査が通らないこともあります。若いころの携帯電話の滞納などが引っかかるという人も少なくありません。

年齢・健康状態

住宅ローン契約者は満20歳以上、かつ返済完了時の年齢が75歳以下が条件となります。数十年という長期間の返済となる住宅ローンでは、何歳までに返済が終わるのか、も重要になります。

一般的に退職となる65歳からは、年金生活となり収入も減るため、住宅ローンの返済が苦しくなります。状況によっては、連帯保証人を立てたり、65歳までに完済できるよう、融資額を減らすといった条件になる場合もあります。

また、仕事に影響のある病気や持病がある場合は、審査に不利になります。特に40代や50代など年齢を重ねると、健康チェックが厳しくなります。場合によっては保険料が上がったりしてしまいます。

住宅ローンの費用・選び方

住宅ローンは、返す際の金額ばかりに注目しがちですが、借り入れの際の費用も無視できません。貯金がまったくなくても、ちゃんと返済すれば家が買えるでしょ、という考えは甘いです。

まず、住宅ローンは原則、住宅価格の9割までしか貸してくれません。4000万円の家であれば、住宅ローンで借りられるのは3600万円までです。残りの400万円は自分で用意しなければなりません。

さらに、住宅ローンを借りるために手数料がかかります。保証料や保険料、登記など、さまざまな費用を合わせると、100万円以上は必要です。

つまり、4000万円の家を買うために、少なくとも500万円の貯金は準備しておかなければなりません。

住宅ローンの金利

住宅ローンの比較で一番重要なのはやはり金利です。何千万円という大きな金額を借りるため、0.1%という小さな数字に見えても、実際には数十万円・数百万円という差ができます。

基本的には金利の安い銀行を選びますが、その他の諸費用も含めた総返済額で比較しましょう。

保証料 金利+0.2%上乗せ

住宅ローンの条件として、保証会社への加入が必須です。保証料として金利に0.2%上乗せするという形態になります。表面的な金利が1%であっても、保証料を含めると実際には1.2%になってしまいます。

金利が1%だから返済額は10万円くらい・・・と単純に計算してしまうと、予想していたよりも高くて払えないということになってしまいます。

ネット銀行では、必ず加入する保証料があらかじめプランに入っており、無料で利用できるというプランもあります。

団信 金利+0.3%上乗せ

団信とは、契約者が死亡または植物状態などになった場合、残りの返済額が0になる保険です。ただし、生命保険とは違い、○○円支給されるということはなく、あくまで残ローンが無くなるという仕組みです。

一般的な住宅ローンでは団信の加入が借り入れの条件となっています。ただし、フラット35では任意加入なので、すでに別の生命保険等に入っているから不要だという人は、重複せず費用を浮かせられます。

事務手数料 借入金額x2.16%

ネット銀行では、保証料や団信などが無料で利用できる代わりに「事務手数料」という名称でまとめて費用が請求されます。ほとんどのネット銀行で、事務手数料は借入金額x2.16%です。

3000万円の借り入れの場合、64万8000円の手数料がかかります。はじめて住宅ローンを借りる人は、予想外の出費の多さに驚く人が多いです。

登記費用・税金

マイホームの購入の際には、国への登記・申請が必要です。車にナンバープレートを付けるように、この家・土地の所有者は私ですという、所有権を登録します。

この手続きは素人では難しいので、専門の司法書士に依頼することになります。この手数料が約10万円します。また、登録免許税という税金が5万円ほどかかります。

住宅ローン控除・減税

マイホームの購入は出費ばかりで頭が痛くなりますが、国の補助制度を活用することで負担を軽くすることができます。

住宅ローン控除はもっとも大きな補助制度のひとつです。住宅ローン減税とも呼ばれます。住宅を購入してから10年間は所得税を大きく減らすことができる制度で、所得税が0円になることも少なくありません。

他にも、耐震性の高い住宅や、ソーラー設備をもったエコ住宅、バリアフリー設計など国の定めた条件を満たすと、フラット35Sなどの金利や条件の良いプランを借りることもできます。質の高い快適な住まいを、安く買えることができるので、興味のある方は検討してみてください。

ただし、これらの制度は自動的に適用されることはなく、自分で申請しないと利用できません。知らないと大損してしまいますね。少しでもお得にマイホームを購入できるプランを選び、使える制度は利用しましょう。

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