会社を辞めるのは意外と簡単。円満退社のための準備

「会社の辞め方」「退職願の書き方」といった情報サイトは沢山ありますが、実際にどんな対応を受けたり、何を聞かれるのかというのは不安に思うことと思います。学校とは違い、卒業もありませんから、定年退職まで経験することがないという人もいるかもしれません。しかし、長く続く不景気の日本では、長い人生の中で一度や二度、転職するのは珍しくありません。また、自分の意志とは反して解雇されてしまうことや、会社自体が倒産ということもありえます。

もちろん会社によってその手続きの方法や、退職時の社員の扱いも大きく違うと思いますが、一例として僕の退職時は、どのタイミングで退職を伝えたのか、どんなスケジュールで退職したのかを紹介したいと思います。

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退職のスケジュール

あらかじめどのようなスケジュールで退職するのか、退職理由と目的を明確にしておきましょう。

退職理由と目的はかならずしも本当のことを伝える必要はありませんが、もし本当のことを言わない場合は話のつじつまが合うように気を付けましょう。また、退職時に、少なからず引き留められる可能性がありますが、その場合は丁寧に、しかしはっきりと退職の意志を伝えましょう。

僕の場合は、退職後に1年間、自分のしたいことをやろうと決めていたので、転職活動をしていませんでしたし、この日までに辞めないといけないという期限はハッキリとは決まっていませんでした。結果的に話が思うように進まなかった点もあり、会社にも少し迷惑を掛けてしまいました。

僕は最初に12月の末に退職の意志があることを、直属の上司に伝えました。この際はあくまで、相談という形をとり、人事や部長などの人事権のある人ではなく、直属の上司に話をしました。やはり部署内に話をする前に人事部に退職届をだすのは失礼ですし、いつもお世話になっている上司をまず見方につけることが、円満退社のキーだと思います。

僕の希望としては、できるだけ早い時期に退社したい、有給休暇を全て使いたいと伝えました。退職の際に引継ぎのスケジュールの問題であったりと、有給休暇を未消化のまま退職する人も少なくないようですが、これは非常にもったいないです。もし月給20万円であれば、営業日は月に20日前後なので、単純計算で1日あたり1万円の価値があります。未使用の有給休暇が10日あれば、10万円をドブに捨てるようなものです。有給休暇を取ってバイトでもすれば、給料を貰いながら、バイト代も入ってきます。僕の場合は最初は1月末退社を希望していましたが、有給休暇が2週間分くらいあったので、消化のために2月の退社に時期をずらしました。

退職届・退職願いは書面で提出。ただし法的には口頭でも可

インターネットの情報サイトでは、労働基準法の規定によると、退職日まで2週間の猶予があれば退職できるとされていますが、実際に2週間後に退職しますと伝えても、なかなかその通りにいくことはありません。会社には、就業規則が定められており、一般的な会社では退職希望日の2カ月前までに「退職届・退職願い」を提出するようにとされています。会社側も引継ぎの人選や、時には求人募集をして代わりの人を雇う必要もあるので、急に「今月中に退職したい」といっても、会社に迷惑をかけてしまいます。

もちろん、会社の就業規則に法的な拘束力はないので、あなたに硬い意志があれば、一方的に退職届を提出し、退職することは可能です。しかし、退職までの職場の雰囲気や、退職の手続き、書類の作成などをスムーズにしてもらうためにも、できるだけ波風立てない退職が望ましいですね。

会社への配慮は大切ですが、自分を犠牲にしてまで会社に尽くす必要はありません。僕は12月に上司へ退職を伝えましたが、部長と人事部に話が通ったのは年明け後でした。年明けで忙しいこともあり、部長と面会できたのは1月の半ばでした。その際に言われたことが、話は聞いていたけれど「退職届・退職願い」をまだ受け取っていないので、手続きに時間がかかるかもしれないとのことでした。つまり、就業規則に規定してあるので「退職届・退職願い」を出してから2カ月後までは退職させない、退職は3月か4月になるだろうと言われました。

これは、4月に新卒採用・中途採用者が入社してくるので、その人たちに引継ぎをして欲しいというのが会社側の意図のようでした。しかしこういった場合でも、しっかりと「退職届・退職願」に退職日を記載すれば、会社都合に合わせる必要はありません。僕の場合は態度を明確にするためにも、退職のお願いをする「退職願い」ではなく「退職届」を提出しました。ただし注意点として、退職願いの場合は後日撤回が可能ですが、退職届は提出後に取り下げるということは原則不可能となります。

僕の退職時はこのようなスケジュールでした。

12月末 直属の上司へ退職の相談・意志を通知
12月15日ごろ 部長・人事部との面会、退職届提出
12月20日ごろ 退職スケジュールの決定
2月1日~15日 業務引継ぎ
2月15日~ 有給休暇
2月末 退職

退職面会で何を聞かれるの?

僕は退職までに4回ほど面会する機会がありました。会社によって細かな手続き方法はまちまちだと思いますが、基本的には同じような流れとなると思います。

まず始めは、部署内の直属の上司に相談という形で話をしました。僕は新卒入社で会社に入ったので、転職経験はありませんでしたし、友人などからも退職の話を聞いたことが無かったので、とりあえずということで話を持ち掛けました。僕の上司は、良くも悪くもぶっちゃけた話をしてくれる人だったので、最初に話すのには最適な人でした。そこで質問されたことはこのような内容でした。

  • 退職の理由
  • 転職先は決まっているのか?
  • 退職をいつから考えていたのか?
  • 退職希望日

合計4回の面会をしましたが、結局のところ面会相手は違えど、聞かれた内容は全てこの4つでした。これ以上のことは聞かれませんし、逆に伝えたい事があれば、自分から言う必要があります。例えば、有給休暇の消化が必要であれば、日程調整をすることになるので、事前に意志を伝えておく必要があります。

退職の理由

退職理由について、僕は最初「引っ越しのため」としていました。実際に引っ越しの予定はありましたから、嘘ではなかったものの、引っ越し先が決まっているか聞かれたので、まだ確定していないと濁しました。また、退職しなくても引っ越し先から通えるのでは?とも聞かれたので、通勤時間が2時間以上になるので難しいと伝えました。

しかし、退職することが会社は想定していなかったためか、かなり探りを入れる質問も受けました。2時間くらいなら、辞めるほどではないのでは?社員の中にも片道2時間の人もいる。毎日出勤しなくても、自宅勤務という働き方もできる。打ち合わせや月初めの会議などの決められた日に出社し、平日はスカイプでやり取りすることも検討しよう。

全ての会社でこのような質問を受けるかはわかりませんが、会社は少なからず引き留めようとします。高い技術をもった人であれば、人材の流出は会社にとって大きな損失ですし、離職率の高い会社は評判が悪くなります。

さまざまな理由はありますが、基本的にどんな一般社員であっても、会社は人が離れるのを嫌います。人を雇うためには非常にお金がかかります。新卒採用であればマイナビやリクナビといった求人サイトへ広告出稿するのが一般的ですが、その広告費は1ヶ月で90万円から、半年で540万円も費用がかかります。もちろん人事スタッフの工数や、説明会開催の費用、面接にあたる役員などの時間もすべてお金がかかります。さらに新卒教育には膨大な時間と費用がかかり、売り上げを出せるようになるまでの給料も合わせると、1年や2年で辞められると大赤字です。

中途採用者の場合は、求人会社の紹介サービスを利用することが多く、入職した際の手数料は年収の30%くらいが支払われます。年収500万円の人を雇うには、150万円ほどの紹介手数料が必要となるのです。

人を雇うのに大金を払っているから簡単に辞めてほしくない、といえば納得ですね。

僕の場合は退職理由を「引っ越しのため」としましたが、もう少し退職せざるを得ない強い理由を上げた方が、引き留められる煩わしさも減るかもしれません。例えば、両親の介護のため地元に帰郷することになったので、物理的に通勤が不可能、といったところでしょうか。仕事に不満があるのか?上司に何か言われたのか?といった質問も受けますが、仮に本心では不満があっても、それを正直に伝えないほうが良いでしょう。

相談という形であっても、退職の話を持ち出した時点で会社からは良い印象を持たれることは無く、事実上それ以上働くことは不可能となります。たとえ会社側から引き留められても、それは恒久的な意味ではありません。もう少し働いて元手を取り返したい、引継ぎする人を雇ってから辞めてほしいという意図でしかありません。もし仮に退職を撤回しても、一度でも退職を希望したという、いわば会社にとって裏切り行為を犯した履歴は残りますから、その後の出世は期待できません。会社にとっても、いつまた辞めると言い出すか分からない人に、重要な仕事を任せることはできません。退職理由には、できるだけ波風の立たない回答を準備しておきましょう。

転職先は決まっているのか?

次の職場が決まっているのか、は会社にとって大きな関心事項になるでしょう。もちろん、上司の一個人として、今後の食べていけるのかという心配心で聞いてくれたところもあるでしょう。しかし、会社にとっての最悪なケースは、同業他社に転職し、自社のノウハウが流出してしまうことです。

たとえ本当はライバル会社へ転職する場合であっても、そのことは伏せておきましょう。それを会社に伝えたところで、あなたにとっては何らメリットはありません。

しかし、次の転職先はすでに決まっていると答えることはとても大切です。仮にまだ転職先が決まっていない場合も、決まっていると答えましょう。というのも、まだ転職先が決まっていないのであれば、もう少しうちに入ればいい、と退職日の先延ばしの理由となるからです。ここで流されてしまっては、その後の転職活動が思うように進まなかったり、良いことはありません。、

僕の場合は、数カ月は職に就く予定はなかったのですが、友人から職場を紹介され、まったく別の業種をする予定だと伝えました。

嘘も方便といいますから、自分にとっても会社にとっても円満退職となれば、問題ありません。とはいえ、同業他社の場合、転職後に顔を合わせる可能性がないともかぎりません。まったくの作り話しをするよりも、転職先の先方の事情もあるのでどうか伏せさせてください、と濁したほうが無難でしょう。会社側も無理に聞き出そうとはしないはずです。

退職をいつから考えていたのか?退職希望日

僕が退社を会社に伝えたときは、ややタイミングが悪かったのか、同時に数人の退職者がいたため、いろいろとしつこく質問をされました。仲の良い先輩も同時期に退職することになっていたので、一度、同士として食事に行ったのですが、その先輩は退職を半年くらい引き留められていたようでした。

特に僕のいた会社は業務が非常に多く、夜10時や11時まで残業しているのが当たり前で、有給休暇もなかなか取れないので、転職活動をしっかりできている人はいないようでした。過去に退職した人も、ほとんどがまだ転職先が決まっていないと言っていました。僕から言わせてみれば、結局辞めるのなら会社に尽くす必要はないし、有給も好きなだけ取ればいいと思いますが、そうもいかないようです。

退職希望日はハッキリと伝えましょう。転職先で〇月からお世話になるので、〇月までに退職したいです、と明確な時期を理由があれば、会社も無理に引き留めることはできません。もし、転職先が決まっていない場合も、しっかりと転職活動ができる時間を確保し、もし平日にできないのであれば、退職してから動ける準備を整えます。そのためにも、退職日をあやふやにし、先延ばしにすることはマイナスにしかならないでしょう。

将来の無い現在の職場にいるよりも、1ヶ月も早く新しい職場でキャリアを積むことが自分の未来のためになります。

退職手続き・退職で必要なモノ

退職というと、なにやら大事のような印象を持つ人も多いと思いますが、思ったよりもあっさりと手続きは済みます。

まず最初に必要なのは「退職願い・退職届」です。退職願は、退職したいと願っていますのでどうぞよろしくお願いします、という下手の届け出となります。失礼のない形なので、一般的には退職願いを出すことをお勧めします。ネット上の情報サイトの中には、退職願の場合はあとから撤回することもできるとありますが、一度でも退職したいと言い出せば、事実上その会社での信頼は無くなります。撤回する可能性があるのであれば、退職願いを出すべきではありません。

退職届は、退職願と比較して、非常に強い意思表示になります。引き留めがしつこい場合や、退職手続きを意図的に遅らせられる可能性がある場合に、退職届を出すことで希望日に確実に退社することができます。退職届は、一方的に自分の希望を主張することになり、やや失礼な形式ではあるので、その点は認識しておきましょう。僕の場合は、人事から「退職希望日の2ヶ月以上前に届け出ること」という就業規則を元に、退職日を遅らせるように要求されたため、態度を明確にするために退職届を提出しました。

ちなみに、退職届は中小企業の場合、フォーマットが定まっていないことも多く、その場合インターネットからテンプレートをダウンロードしてくるか、手書きで提出します。ネットの情報サイトでは、手書きで提出するのが礼儀とありますが、僕の場合はIT系のベンチャー企業ということもあり、wordのテンプレートを印刷したものにサインすればOKでした。これは企業によっても違うと思うので、人事に問い合わせるか、自己判断で選びましょう。

「退職願い・退職届」を提出すれば、あとの手続きはすべて会社が執り行ってくれます。

最終出社日に、会社から支給された備品やロッカーの鍵などの返却、そして秘密保持の誓約書にサインすればめでたく退職となります。お世話になった方への挨拶をし、定時になれば変えれます。退職願・退職届さえ出してしまえば、特に手続きもありませんし、思ったよりも簡単に退職できてしまいます。お礼として同僚へお菓子などを配ると印象も良いかと思いますが、人が多いとお金も馬鹿になりませんし、してもしなくてもどちらでもよいと思います。

退職後は、1度や2度、引継ぎ業務についての追加の質問や、退職手続きなどで会社と連絡を取る可能性は高いです。仕事の質問については、退職してしまえば答える義務はありませんが、人事部へ連絡ができるように自分のメールアドレスや電話番号を伝えておきましょう。人事部の方の携帯電話やメールアドレスなど貰っておくと、会社の電話にかける必要がなくなるのでとても楽です。

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