老後資金とは?年金だけで暮らしていける?

「人生の3大資金」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

「住宅ローン」「教育費」そして「老後資金」です。

マイホームは約4000万円くらいですが、それを現金で購入するという人はほとんどいないです。住宅ローンを借りた場合、利子や手続きの費用などを全て合わせると、5000万円くらいのお金が必要です。

教育費は、こどもの有無や数、また教育方針によっても大きく変わります。幼稚園から大学まですべて国公立に通ったとすると、総額1000万円くらい、逆にすべて私立にすると2500万円を超えます。さらに医学部に進学するとなると、プラス1500万円くらいはかかるでしょう。こどもが2人いれば、2倍必要です。

こどもの教育費・学費っていくらかかるの?

そして最後の「老後資金」は、その名のとおり、仕事を定年退職してからの生活費に備えて、お金をためておくことです。日本は、年金制度が整った国ではありますが、ハッキリいえば年金だけでは暮らしていけません。まだ元気に働けるうちに、老後資金を貯めておくことが賢明です。

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年金っていくら貰えるの?

まずはじめに、年金の仕組みを確認しましょう。

概要 平均受取額(月)
国民年金 20歳以上の全国民 5.4万円
厚生年金 サラリーマン・公務員など 14.5万円
国民年金基金 自営業者

基本的に、20歳以上のすべての国民は「国民年金」に加入しています。さらにその上で、サラリーマンであれば厚生年金に加入しています。

平均的なサラリーマンの年金受け取り金額は「国民年金」と「厚生年金」を足した、19.9万円となります。ただし、ここから所得税などがしっかり引かれますので、手取り年金は17万円くらいでしょう。

家庭に入る女性は、パートなどで厚生年金に入っていないことも多く、その場合は受け取れる年金は「国民年金」の5.4万円のみとなります。月5.4万円であれば、税金はかからないので、すべて受け取りができます。

夫婦2人を合わせると、税金を引いて手元に残る年金は22.4万円くらいとなります。

自営業者の場合は、任意で国民年金基金を利用することができます。自営業者の場合は、経営が苦しかったりと、収入が不安定なケースが多く、年金は支払った額によって受取金額が大きく変わるため、平均受取額はあまり参考にならないため、空欄としています。

年金だけで暮らしていける?

手取り年金が夫婦合わせて22.4万円、という金額を見て、多いと思いましたか?少ないと思いましたか?

少なくとも、初任給よりはよっぽど高いので、それなりに生活はしていけそうにも見えます。しかし、実際に年金を受け取っている方のほとんどが「足らない」と感じているのが現状です。

死ぬまでにいくら必要なのか?

自分が死ぬまでにいくらあったらいいのか。少し嫌な話ですが、とても大切なことです。

人は、生活水準を落とすことに、非常に抵抗を覚えます。昨日まで年収650万円、手取り月収50万円だったのに、今日からは半分以下の年金22.4万円で暮らしていこう、というのはとても難しいです。

住宅ローンの返済が70歳まで残っているという人もいるでしょうし、年を取れば病気になりやすくなり、医療費も増えます。せっかくの仕事を辞めて時間ができたのに、家でテレビを見る毎日とはいかないでしょう。旅行に行ったり、外食を楽しんだり、孫におこずかいをあげたいとも思うでしょう。

日本人の平均年齢85歳まで生きたとした場合、いくら貯金が必要でしょう?

老後の平均生活費
食費 6.1万円
住居費 1.6万円
光熱費 2.1万円
家具・家事用品 1.0万円
被服費 0.7万円
医療費 1.5万円
交通・通信費 2.7万円
教養娯楽費 2.6万円
交際費 2.9万円
その他 2.8万円
合計 24.0万円

総務省「平成26年家計調査」を参考としています。あくまで平均なので、こんなに食費がかからない、教養娯楽なんて使わないという人もいると思います。旅行に出かけたり、孫を見に行ったりといった、娯楽や交通費がもっと増える人も多いと思います。

平均値で見た場合、年金受給22.4万円に対して、出費が24.0万円と1.6万円オーバーしていることが分かります。1.6万円/月の差額を貯金から崩して生活すると、20年間で384万円必要となります。

もしもガンになったら?2人に1人がガンを発症

20年間で400万円弱ならそこまで大した金額じゃないなと思うかもしれません。ただし、この金額はあくまで生活費です。

日本人は一生のうちに2人に1人がガンを発症するというデータがあります。つまり、統計上は夫婦の片方はガンになるということになります。

もしもガンになったら、どれくらいの費用がかかるのでしょうか?

手術費 30~150万円/回
抗がん剤治療 100万円/コース

がんを早期発見した場合は、簡単な手術で済ませることができ、30万円程度です。臓器の一部を摘出するような大きな手術の場合は、150万円以上に跳ね上がります。実際には保険がきくので、3割負担で10万円~50万円くらいです。

手術だけですべてのガンを取り除けない場合や、再発防止のため、抗がん剤治療を行うことがあります。1コースが5~6週間で、100万円くらいの負担となります。この場合、高額療養費制度が適用されるため、実負担は8万円程度に抑えられます。ただし、1コースで終わることは少ないです。少なくとも半年以上、ガンの症状が重い場合は、治るまで継続する必要があります。

ガンの完治は「5年間再発しないこと」と言われます。年間70万円、手術台も含めて5年間で500万円くらいの費用が支払えるだけの貯蓄は準備しておかなければなりません。

定年後も働ける?

定年退職後も働こうと考えている人も多いかと思います。しかし、定年後の就職事情は非常に厳しいということを覚悟しておきましょう。

「若さ」というのは財産です。もしあなたがコンビニの店長だったら、18歳の大学生と65歳のおじいさんのどちらをアルバイトに雇いますか?間違いなく大学生と答えるでしょう。

若い時は「若さの価値」についてあまり考えることはありませんが、いざ年を取るとその価値に気づきます。65歳になって若者とまじってバイトをするのも難しいですし、トイレ掃除や警備員といった仕事はあるものの、最低賃金に近いお金しかもらえません。

少子高齢化の進む日本では、老後の職場の奪い合いが起こる可能性もあります。医者や税理士といった仕事は無くなりませんが、例えば運転手などは近い将来、自動運転に取って代わられるでしょう。

ホテルの受付や、営業職などもロボットやシステムに変わりつつあります。定年後でも雇ってもらえるスキルが自分にあるのか、というと難しいのではないでしょうか。

40年後に年金を受け取れるのか?

最近の若い人の間では、年金なんて払っても自分たちが老後になったら、ほとんど貰えないだろうと考えている人も多いかと思います。現にぼくの友人は、給料が低いというのもありますが、年金の支払いを滞納しているという人もいます。

現在20代の労働者が、40年後に年金を受け取れるのか、というのは深刻な問題です。

将来どうなるのか、というのはハッキリとはわかりませんが、恐らく年金自体は残るものの、金額が下がったり、受け取れる年齢が上がったりといった変化はあるでしょう。

70歳~の受け取りになる?

年金制度も年々、変更されています。以前は60歳から受け取れた年金も、現在では65歳からの受け取りとなっています。60歳から前倒しで年金を貰えるという制度もありますが、受給額が70%に減ってしまうというペナルティーもあります。

日本の少子高齢化と、平均寿命が上がっていることからも、40年後には年金の受け取りは70歳からとなっているでしょう。

医療技術の進歩や、労働環境の向上によって、定年退職も70歳までに伸ばされる可能性が高いです。40年前はというと、コンピュータもありませんでしたから、肉体労働が基本でした。しかし40年後の世界では、自宅からネットを繋げて仕事をするというのも一般的になっているでしょうし、70歳でも元気に働けそうです。

一般的な年金受け取りは75歳から、70歳で早期受け取りの場合は受給額が70%、となっていそうです。

年金受給額は下がる?上がる?

40年後の年金受給額がいくらになるのか?という議論は、あまり意味がありません。というのも、年金はその時の物価に合わせて、受給額が決められるからです。

例えば、40年前の大学新卒の初任給は10万円くらいでした。しかし現在では、約18万円前後と、2倍近くに上がっています。これはつまり、40年間で物価が2倍くらい上昇しているということです。

基本的に経済はインフレ傾向にあります。昭和初期ではコーヒーが1杯10銭、大卒新入社員の年収が1500円でした。この90年あまりの間に、1000倍以上も物価が上がっているのです。今から40年後の世界では、もしかしたら新しいお金の単位ができているかもしれません。

では、実質賃金としての年金額はどうなるでしょうか?日本は少子高齢化によって、2050年には65歳の高齢者が人口の4割を超えるといわれています。労働者が減り、年金受給者が増えるので、受け取れる年金も減るといわれています。

2060ppl

この表は、年齢ごとの人口比を表しています。2010年では15~59歳の人口は55.4%だったのが、2060年には44.4%まで下がります。

ただ、もし定年退職が75歳まで引き上げられたらどうでしょうか?

2010年の65歳以上の人口比率は、23.8%です。一方で2060年の75歳以上の人口比率は26.9%です。その差は3%しかありません。

もしも、定年退職が75歳まで引き上げられれば、現在の年金制度は維持されそうです。とはいえ、日本のさいふの半分は国債で補っているという現状からも、将来の年金制度がどうなるかは不透明です。自分の老後は自分で守れるように、事前に積立貯金をしておきたいです。

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『老後資金とは?年金だけで暮らしていける?』へのコメント

  1. 名前:YMS 投稿日:2016/05/23(月) 10:49:17 ID:cd653219c 返信

    今の年金を受け取っている世代はまだ安泰だと思うのですが、私たち現役世代の時には年金制度はどうなっているかまったくもってわからないですよね。
    私としては70歳からになっているのではと思っています。
    そうなると、65歳~70歳の間に生活していく費用が必要となってしまいますよね。
    今から貯金してお金を貯めていくしか方法はないのでしょうか。
    老後のことで、今から頭を抱えています。

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