ニラと間違え猛毒のスイセンを食べて食中毒に【危険】

石川県珠洲市にあるJAすずし農産物直売所「グリーンセンターすず」で、「スイセン」と「ニラ」の葉間違えて販売され、購入して食べた家族が食中毒を起こしていたことがわかりました。

2016年3月6日に、石川県内に住む家族が購入し、その晩に調理して食べたところ、4人が頭痛やおう吐などの症状を発症しました。スイセンとニラが混在した原因について、出荷者がニラ畑の近くでスイセンも育てており、「似ていたため、間違えた」と話しており、患者の症状などからスイセンによる食中毒と断定されました。

10日現在では患者4人は全員回復しているとのことです。保健福祉センターでは、直売上の管理体制のチェックと農産物の選別の徹底を指示しています。

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「ニラ」と「スイセン」の誤食は頻繁に発生

ニラとスイセンの葉は、見た目は非常に似通っており、間違って調理して食べてしまい、食中毒となる患者が後を絶ちません。

2016年3月4日にも、兵庫県尼崎市の障碍者福祉施設で32~71歳の男女計10人がスイセンの葉を食べ、食中毒症状を訴えていました。当時、施設利用者と職員によって中華丼を調理することになり、利用者が植わっていたスイセンの葉を「ネギかニラだと思った」と間違え、調理してしまいました。

兵庫県尼崎市は16日、市内に住む30代の夫婦が、自宅で有毒植物のスイセンをニラと間違えて調理し、食中毒になったと発表した。
出典:ニラと間違え…スイセン食べ食中毒 兵庫・尼崎、30代の夫婦 – MSN産経ニュース

徳島県は6日、同県神山町立小学校の調理実習で、学校職員がニラと間違えてスイセンの葉を持ち込み、ギョーザの具にして食べた6年生の児童9人が集団食中毒を起こしたと発表した。
出典:ニラと誤りスイセンをギョーザの具に 徳島の小学校で児童ら集団食中毒 – MSN産経ニュース

北海道食品衛生課は16日、北海道美瑛町で、スイセンをニラと間違えて食べた女性9人が、嘔吐(おうと)や頭痛などの食中毒症状を訴え一時入院したと発表した。
出典:スイセンをニラと間違える 9人食べ、中毒で一時入院 | 872 Blog

スイセンの毒素・中毒症状

ニラとスイセンの葉は非常によく似ており、誤食による食中毒が多く報告されています。スイセンの葉、球根など、全草が有毒で、場合によっては死亡事故にも繋がります。

スイセン(ヒガンバナ科)
有毒部位 花 葉 球根など全草
有毒成分 リンコン、ガランタミン、タゼチン、シュウ酸カルシウム等 アルカロイド
中毒症状 食後30分程度で激しいおう吐、下痢を発症 悪心・嘔吐・下痢・流涎・
発汗・頭痛・昏睡・低体温

特に球根部に強い毒素を持っており、10g程度の少量でも死亡に繋がる猛毒です。中毒の初期症状として、激しいおう吐によってほとんど体外に出されるため、重篤な症状になることは稀です。ただし、人によっては食べても吐き気が弱かったり我慢してしまい、毒素が体内にまん延してしまうと、後遺症や死亡事故にも繋がるため危険です。

こどもが遊びで花の蜜を吸おうと口に含んでしまったり、犬や猫が食べてしまうという事故も報告されています。動物も人間と同様の症状を発症し、食後30分程度でおう吐します。猫などではショックで心不全となる場合もあるそうです。

スイセンの毒素は非常に強く、葉や球根を切った際にでる汁に触れると、かゆみや、肌の弱い人の場合、接触性皮膚炎を起こすこともあります。スイセンの汁には劇薬として指定されているシュウ酸カルシウムが含まれており、体内に毒素が回ると呼吸困難を引き起こします。

「リコリン」はヒガンバナ科の植物に多く含まれ、口にすると激しい吐き気に襲われます。日本の農家では、田畑をモグラから守るためにスイセンやヒガンバナを植える習慣があり、JAで間違えて出荷した農家も同様に、ニラ畑の近くにスイセンを栽培していたのでしょう。ちなみに、アフリカではヒガンバナ科の毒を弓矢に塗って毒矢として使っている民族もあり、即効性と強い毒素が特徴的です。

「ニラ」と「スイセン」の見分け方

ニラとスイセンは見た目が非常に似通っており、外観で判断してしまうのは危険です。誤食してしまうほとんどの人が「見た目が似ていたから」と証言していることもあり、別の要素で危険を察知できるようにしたいです。

【 1.ニラは香りを持つ スイセンは無臭 】
ニラとスイセンを見分ける有効な方法は、匂いをかぐことです。ニラは独特な香りを持っており、刻んだ際に強い香りを感じます。一方でスイセンは無臭です。調理中にニラの香りを感じなかった場合は、疑ってみましょう。

【 2.スイセンは球根あり 】
もし、直接畑やプランターから採集するという場合は、根っこの部分を確認することで、ニラとスイセンをはっきりと見分けることができます。スイセンは丸い球根を持ちますが、ニラは細くて短い根が絡み合う形状になっています。

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左:ニラ 右:スイセン

【 3.スイセンは太く葉が広い 】
ニラとスイセンを並べてみると、スイセンの方が全体的に大ぶりです。スイセンの葉は広く、株元の茎は太めです。ただし、間違って調理してしまう場合は、並べて比較することはないため、まずは「匂い」で判別するようにしましょう。

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画像元:東京都健康安全研究センター

左:ニラ 右:スイセン

農業協同組合のJAでもニラとスイセンを間違えて販売してしまうこともあり、まさか販売されているものに混入しているとは思いませんから、残念ながら調理中に気づく可能性は低いのが現状です。調理前に気づけなくとも、食中毒の症状が発症した際に、もしかしたらニラ(スイセン)が原因だ、と気づけるか気づけないかでも応急処置や病院での医者の診察時の原因究明に大きな違いがあります。

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